今回の記事は、ジャズを聴く上でも演奏する上でも必ず聴いておきたいスタンダードの名曲を、激選してまとめてみました。
ちなみに私はジャズを聴き出して20年以上。ジャズピアノを演奏し始めて4年ほどです。ジャズ名盤の代表曲やライブで定番なスタンダードナンバーを中心にご紹介していこうと思います。
【名曲30選】これを聴かずしてジャズスタンダードは語れない!
とりあえず曲名が「A」から始まる曲からご紹介していくと、膨大な数になります。
なのであまり初心者さんに優しくないのと、私自身最後まで記事が書けるか怪しいので、まずは有名な曲やジャムセッションでよくやる曲などからご紹介していきます。
ジャズスタンダードの名曲① 超有名曲10選の一覧
では超有名曲からいきましょう。まずは、めちゃめちゃど定番なジャズの名曲を10曲選びました。
・All The Things You Are
・Softly, as in a Morning Sunrise
・Fly Me to the Moon
・Someday My Prince Will Come
・My Favorite Things
・You’d Be So Nice To Come Home To
・Moanin’
・Take Five
「ジャズはBGMとして何となく好きだけど、曲名とか分からないのよね〜。」という初心者さんは、ここら辺の曲をとりあえず抑えておきましょう。
Autumn Leaves(枯葉)
「枯葉」はおそらくジャズスタンダード曲で一番有名かもしれません。
元々は映画のテーマ曲でシャンソンのスタンダード曲としても有名ですが、もはや完全にジャズの曲となっています。
ジャズプレイヤーの初心者が演奏し始める場合も、この「枯葉」か「Fのブルース」からが殆どですね。
上の動画で演奏される「枯葉」は、最初から最後までまったく無駄なフレーズが無いと言っていいほど、完璧な演奏です。
とある理由でキャノンボール・アダレイのリーダー作となっていますが、実質上のリーダーはマイルス・デイビス。
「枯葉」は、このマイルスバージョン以外にもビル・エバンスの演奏などが有名です。
All The Things You Are(君は我がすべて)
ニューヨークでも一番セッションで演奏されるという名曲が「オール・ザ・シングス・ユー・アー」です。
こちらは元々ミュージカルのテーマ曲。
もちろん日本のジャムセッションでも頻繁に演奏されますし、この曲をアルバムに収録しているジャズプレーヤーも沢山います。
実は転調を5〜6回するような難曲で、聴く方も初めは掴みどころが無い感じがするかもしれません。
でも一発で耳に残らない分、聴き飽きない名曲でもあります。実は原曲は歌モノで「フランク・シナトラ」や「エラ・フィッツジェラルド」なども歌っていますね。
この曲はジャズリスナーにもジャズプレイヤーにも愛される、ジャズスタンダードの名曲です。
Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)
「酒とバラの日々」は略して「酒バラ」とも言われています。元々は同名映画のテーマ曲。
この曲もジャズではど定番のスタンダードで、ジャズプレイヤーの初心者が始めの頃に練習する曲でもあります。
動画はマッコイ・タイナーですが、オスカー・ピーターソンの演奏も有名ですね。
Softly as in a morning sunrise(朝日のようにさわやかに)
「Softly, as in a Morning Sunrise」は「ソフトリィ」と略される事が多いです。邦題は「朝日のようにさわやかに」。
作られたのは何と1920年代です。1940年ごろにジャズとして演奏されるようになりました。元々はオペレッタ(歌劇)の曲です。
マイナー系の曲なので、ブルースフィーリングが好きな人は気に入る曲かもしれません。動画はウィントン・ケリーですが、ソニー・クラークや本田竹広さんの演奏も有名です。
コード進行はとてもシンプルで簡単な曲ですが、逆に引き出しを多く持っていないと単調なアドリブになるという、落とし穴のある曲だったりします。
Fly Me to the Moon(フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン)
「Fly Me to the Moon」もジャズのど定番曲です。宇多田ヒカルさんも歌っていたのでジャズファン以外の人でも知っている有名曲かもしれません。
動画は「ダイアナ・クラール」。ピアノも歌も上手いです。声質がいい。
原曲は1950年代の曲で最初はニューヨークのキャバレーで歌われていた曲との事。1960年にペギー・リーが歌って人気が出ました。
フランク・シナトラの歌も有名です。
Someday My Prince Will Come (いつか王子様が)
1937年のディズニー映画「白雪姫」のテーマ曲。ジャズスタンダードの3拍子(ワルツ)曲としては1番有名。
ディズニーの曲は他にもピノキオの「星に願いを」がスタンダードとして有名で、こちらも多くの人が演奏しています。
「いつか王子様が」は、1957年にピアニストのデイブ・ブルーベックが取り上げて人気が出ました。私はてっきりマイルス・デイビスが広めたと思っていましたが、間違いだったようです。
まぁスタンド―ドナンバーとして確立させたのは、マイルスだとは思いますが・・・。
私個人としてはマイルスバージョンが好きですが、何といってもビル・エバンスのピアノが一番有名でしょう。
My Favorite Things(マイ・フェイヴァリット・シングス)
「My Favorite Things(マイ・フェイヴァリット・シングス)」も有名ですね。
日本ではJRの「そうだ京都行こう」のCMで使われていたので、聴いた事のある人も多いはず。
元々はミュージカル「ザ・サウンド・オブ・ミュージック」のテーマ曲。(1959年)
サックス奏者のジョン・コルトレーンの演奏でスタンダード曲として確立しました。
うろ覚えですが、コルトレーンは無名の音楽家から数ドルでこの曲のアレンジを買ったと言っていたような気がします。
しかしめっちゃカッコいい曲。個人的にも大好きな曲です。
You’d be so nice to come home to(帰ってくれたら嬉しいわ)
「You’d be so nice to come home to(ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ)も人気曲。
1942年の映画の挿入歌。
女性ボーカルが歌うので「帰りの遅い旦那を奥さんが待っている」というイメージの曲ですが、実は本当は逆。
戦場にいった男性が、恋人(奥さん?)のいる家に帰れたら素晴らしいだろうと歌う曲。
ちなみに、ジャズ好きの大橋巨泉さんが「帰ってくれたら嬉しいわ」という邦題を作ったとされています。
ヘレン・メリルなどのボーカル物として有名ですが、アルトサックス奏者のアート・ペッパーの演奏も有名。
ジャズボーカル定番の曲で「エラ・フィッツジェラルド」や「サラ・ボーン」も歌っています。
私もこの曲が好きでピアノで良く弾いていますね。とても演奏しやすい曲です。
Take the ‘A’ Train(A列車で行こう)
「Take the ‘A’ Train」ですがこれもまた超有名曲ですね。デューク・エリントン楽団の演奏で有名です。
ジャズを聴かない人でも、どこかで一度は聴いた事がある曲だと思います。
シンプルなコード進行ですが、ホールトーンスケールという独特の音階を使っているので、個性的なイントロに特徴があります。
ビッグバンドが苦手な私はあまり好きではない曲でして、ほとんど演奏した事がありません。
まぁでも個人の好みは年齢と共に変わりますので、いつか好きになる可能性も高いですw
Moanin’ (モーニン)
「Moanin’ (モーニン)」はアートブレイキー&ジャズメッセンジャーズの演奏が有名です。
1958年にジャズメッセンジャーズのピアニスト、ボビー・ティモンズが作曲しました。
ティモンズは牧師の息子でゴスペルを聴いて育ったようですね。「モーニン」のあの独特のイントロはゴスペル音楽に由来しているようです。
しかしこのモーニンという曲は聴くたびに「かっこいい!」と思わされます。
ドラムスのアートブレイキー、ピアニストのボビー・ティモンズも最高ですが、何といってもフロントマンのリーモーガン、ベニーゴルソンの管楽器の2人の演奏が尖っていてかっこいいですね。
ちなみにジャムセッションなどでは、個性が強すぎる曲調のせいかあまり頻繁には演奏されません。
Take Five(テイク・ファイブ)
「Take Five(テイクファイブ)」は1959年に、ジャズサックス奏者のポール・デスモンドが作曲しました。
この曲も何度もCMなどで使われている曲なので、聴いた事があるかもしれませんね。
曲は変拍子で難しいので、ジャズプレイヤーの初心者はやらない曲ですね。私もまだ手を出していません。
ジャムセッションのライブでリクエストしても、演奏者によってはちょっと複雑な顔をされるかもしれません。
ジャズアルバムを揃え出すと切が無い?
さて、ジャズのアルバムを次々と購入して聴こうとすると、かなりお金がかかります(涙)。
なのでお勧めなのがネットの音楽配信サービスです。以下の記事で私の実体験した感想を書いていますので、良かったら読んでみてくださいね。
記事タイトルは「30日」となっていますが、もう半年以上利用しています。
最近の私はちょっと人生に疲れていました。 毎日の憂鬱な仕事でくたくたになるまで働いて、家に帰れば思春期で気難し…
さて、記事が長くなったので11曲目からは次のページになります。
(この記事は3ページあります。)
まだまだ超有名&人気のジャズスタンダード曲は沢山ありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。