今回はジャズスタンダードになっている名曲「When Sunny Gets Blue(サニーが憂鬱)」をご紹介します。
歌もの、インスト、どちらもすばらいい名演がありますので、お楽しみに。
ジャズの名曲「When Sunny Gets Blue」をご紹介します!
この曲はそんなに有名ではなく、ジャムセッションで演奏される事もそうそうありません。
しかしジャズ好きには知られている名曲ですので、詳しくご紹介していこうと思います。
「When Sunny Gets Blue」の原曲、作曲者
「When Sunny Gets Blue」は、1956年に作曲されました。ジャズスタンダードとしては、そんなに古くないですね。ハードバップ全盛の頃ですからね。
作曲者はマーヴィン・フィッシャー。歌詞もあってそちらはジャック・シーガルが作詞しています。
一番初めのレコーディングは、ジョニー・マティス。
彼はアメリカを代表する人気ポップシンガーで、半世紀も活躍している人。
なので 「When Sunny Gets Blue」は、ジャズスタンダードお決まりの「元はミュージカルの曲」ではなく、原曲は流行したポップス曲なんですね。
「When Sunny Gets Blue」の歌詞(和訳)
この曲の邦題は「サニーが憂鬱」。直訳すると「サニーが憂鬱になるとき」。
歌詞を見てみると「サニーという1人の少女が失恋して、周りの大人達(友達?)が心配している」みたいな感じですね。
では私の自己中心的な和訳も、のせておきます。
失恋しても大丈夫さ、彼氏が会いに来なくなるだけなんだから。
サニーが落ち込むと、悲しいため息をつくんだ。
ヴァイオリンの悲しい音色のように。
彼女の笑顔と笑い声が、みんな大好きなんだ。
うーん、みんなが大好きな少女が悲しい失恋をしてしまった、というストーリーなんですね。
「When Sunny Gets Blue」の歌もの
ジョニー・マティスのレコーディングの後は、ジューン・クリスティ、ナッキング・コール、などの人気シンガーが次々とこの曲をカバーしました。
大人気な歌だったんですね。
最近では(といっても20年くらい前?)、ノラ・ジョーンズもカバーしています。
上の動画は「カーメン・マクレエ」です。個人的なに好きなジャズシンガーですね。歌唱力、声質、まさしくジャズ。
カーメン・マクレエは暗過ぎず、明る過ぎず、しつこ過ぎず、濃過ぎず、軽過ぎず、ちょうどいいんですよね(笑)。
でもナッキング・コールの歌も温かみがあって素晴らしいので、それも要チェックかも。
うーん、いいですね。限りなく優しく包み込んでくれる歌です。
「When Sunny Gets Blue」のインストもの
この曲はピアノで演奏される事もけっこうあります。有名なのはやはり、マッコイ・タイナーの演奏でしょう。
マッコイ・タイナーと言えば、近代的な音使いの演奏を思い浮かびますが、名盤「バラードとブルースの夜」で見せたリリカルで優しい演奏も出来るピアニストです。
「フライ・ウィズ・ザ・ウインド」の頃とは、演奏が違い過ぎて凄い。
個人的には、日本のジャズピアニスト本田竹広さんが弾く「When Sunny Gets Blue」も好きですね。
ジャズの名曲「When Sunny Gets Blue」 さいごに
いかがでしたでしょうか。
あまりメジャーな曲ではありませんが、隠れた名曲かもしれませんね。
歌詞に出て来る「サニー」が幸せな恋愛をしてくれる事を願いつつ、この記事を終わろうと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。