ジャズの名曲「Freddie Freeloader」を詳しくご紹介します!

今回はジャズスタンダードになっている「Freddie Freeloader(フレディ・フリーローダー)」をご紹介します。

曲の成り立ちや名演も解説しますので、どうぞお楽しみに。

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ジャズの名曲「Freddie Freeloader」を詳しくご紹介します!

「Freddie Freeloader(フレディ・フリーローダー)」と言えば、世界一売れているジャズアルバム「カインド・オブ・ブルー」の収録曲です。

 

この名盤は1曲目の「ソー・ホワット」だけ注目されがちなので、今回の「Freddie Freeloader」も詳しく解説させて頂きます。

「Freddie Freeloader」の作曲者

ジャズスタンダードは、ミュージカルや映画の主題歌が元になっている事が多いですよね。

しかし、中には初めからジャズミュージシャンによって作られた曲も、それなりにあります。今回の「Freddie Freeloader」もそんな曲です。

この曲を作り、初めに演奏したのは「マイルス・デイビス」。その後も色々なミュージシャンが演奏しています。

「Freddie Freeloader」はどんな曲?

名盤「カインド・オブ・ブルー」の第1曲目は、あの名曲「ソー・ホワット」。

この「ソー・ホワット」は、いわゆる「モード・ジャズ」です。今までのジャズにない独特の雰囲気を持っていて、その後のジャズ界に強い影響を与えた曲でした。

なので「カインド・オブ・ブルー」と言えば、「モード・ジャズ」という認識を持っている人は多いと思います。

でも今回の「Freddie Freeloader(フレディ・フリーローダー)」は、モード曲ではありません。

今まで散々演奏されてきた「ブルース」の曲なんですね。驚くべきことに(笑)。

でもアルバム1曲目の「ソー・ホワット」に引っ張られているのか、2曲目の「Freddie Freeloader」は単なるブルースに聴こえないという人も多いのではないでしょうか。

そもそもモードジャズって何?

「フレディ・フリーローダー」はブルースであってモードではありませんが、一応モードの解説もしておきたいと思います。

モードって何かと言うと、簡単に言うと「コード進行の無い曲」です。

音階(スケール)だけ決まっていて、大体2~3種類くらいの音階だけ使ってアドリブします。

実はコード進行が無いので、モード曲の演奏はそれほど難しくはないんです。

ただ、その分自由度が高くなります。なので色々なフレーズの引き出しを持っていないと、とても単調なアドリブになってしまう可能性も高いんですね。

なので、ある意味演奏は難しいとも言えます。

「Freddie Freeloader」の意味、由来

フレディ・フリーローダーという曲名の意味ですが、これは諸説あるようですね。

フレディという実在した人物がいて、マイルス・デイビスの取り巻きの1人たったという説もあります。

フリーローダーとは居候とか、食客、みたいな意味。なのであんまりいい意味ではありませんね。マイルスにご飯とかを奢ってもらってた人だったのでしょうか。

他にもフィラデルフィアのバーテンダーの名前、という説もあるようです。

なぜ「Freddie Freeloader」だけ、ウィントン・ケリー?

名盤「カインド・オブ・ブルー」のピアノは、殆どビル・エバンスが担当しています。

でも「Freddie Freeloader」の1曲だけ、ウィントン・ケリーが弾いているんですね。

実はこの頃、ビル・エバンスはもうマイルスのグループを脱退していました。(麻薬が原因らしい)なので「カインド・オブ・ブルー」収録時には、ケリーが正式なピアニストになっていたとの事。

しかしマイルスは「モード・ジャズ」を創り上げていく上で、ビル・エバンスの力が必要不可欠だと思ったのか、エバンスに呼び掛け共作、共演しました。

なので、ウィントン・ケリーには得意のブルース曲だけを演奏させたのでしょう。

しかしその後に、ウィントン・ケリーもモード曲である「ソー・ホワット」をマイルスバンドで演奏するようになりました。

そのソロが彼の一番の名演だと言っているジャズファンは多いです。

 

私もその1人で、ケリーのリーダーアルバムよりも動画の「ブラックホークのマイルス・デイビス」で聴ける彼のソロの方が素晴らしいと感じています。

何度聴いてもかっこいいの一言。

マイルスの第2黄金期に入る前の低迷期は、ウィントン・ケリーが支えていたのは間違いないでしょう。

ビル・エバンスも「Freddie Freeloader」を演奏していた

名盤「カインド・オブ・ブルー」収録時に、ウィントン・ケリーは「ソー・ホワット」を演奏させてもらえませんでした。

でもその後に、上記のような素晴らしい演奏をするようになったんですね。

それと同じような感じで、ビル・エバンスも「あの時は、「フレディ・フリーローダー」だけ演奏出来なかったんだよなぁ」と思ったのか、彼もその後に同曲をレコーディングしています。

 

ビル・エバンスはブルースというイメージが全くありません。なのでこれは意外と貴重な音源なのかもしれませんね。

それとも私が知らないだけで、ブルースも結構演奏してるんでしょうか?

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ジャズの名曲「Freddie Freeloader」 さいごに

この曲のテーマ部分は、本当にシンプル。

でもアドリブパートが始まりだすと、それぞれがテーマの雰囲気やフレーズを上手く活かして、独特のソロを展開します。

その後にモードジャズを追求していく、ジョン・コルトレーンのソロは雰囲気がガラッと変わっていいですよね。

では、最後までお読み頂きありがとうございました。