私達は映画やドラマ、アニメ、漫画、でもそうですが、続きが気になってついつい読んでしまう事があります。
ではそんな「続きが読みたくなるストーリー」はどうやって作るのか、書くのか、知りたくなりますよね?
という訳で今回はその方法をまとめてみました。
続きが読みたくなるストーリーの書き方 その答えはコピーライティングにあり
ちょっと話が逸れますが、私はアフィリエイトというビジネスを過去にしていたので、「コピーライティング」という物を勉強して、ある程度結果を残して来ました。
実は百万円以上利益を上げています。(長年の生活費でもう無くなっちゃいましたが)
コピーライティングのノウハウという物は簡単に言うと、人を惹き付ける文章術であり、続きを読んでもらう為の文章術です。
私はこのノウハウが少し身に付いていたので、自作小説にも役立てる事が出来たんですね。
で、私はある一冊のビジネス本がきっかけで、このコピーライティングにのめり込んでいったんですが、それは以下の本です。
この本のネタばらしをしてしまうと・・・
広告の見出し(1番上の目立つ文章)の役割は、2段落目の文章を読ませる事であり、2段落目の文章の役割は、3段落目の文章を読ませる事。
という事なんです。
ちょっと分かりづらいと思うので例を出しましょう。
まずは何の工夫もない広告の例です。
洗浄力の強い洗剤「○○○」が新発売
しかも手にもやさしい洗剤です。
スーパーやドラッグストアで販売中!
その名も「ウルトラオチール」。
ぜひお試しください。
どうでしょうか? まったく普通の文章で、おそらく洗剤に興味の無い人、また興味のある人ですらスルーするような文章です。
それではちょびっとだけ、コピーライティングを使った以下の例を読んでみてください。
いつも上品なうちの母が、踊り狂って3日寝込んでしまいました。
「こんな事信じられない! 私の今まで人生を返してよ!」
寝床でそう訴えた母は3日前、とある洗剤を使ってその洗浄力に驚いて踊り狂ってしまったのです。
私も試してみましたが、油汚れが一瞬で落ちて肌が弱い私の手もまったく荒れないのです。
つい私もその驚きと喜びに踊り狂いそうになりましたが、何とか必死で抑えました。
その洗剤の名は「ウルトラオチール」です。
この文章は私が適当に今作ったので、売れるかどうかは分かりません。
ていうかふざけた文章なので、絶対売れません(笑)。
しかし、この商品が売れなくても、少なくともこの宣伝文は何となく続きが読みたくなったのではないでしょうか?
これを上記の本の著者のシュガーマンは、「滑り台効果」と呼んでいます。
滑り台って、足とお尻を付けたらもう最後まで滑り落ちてしまいますよね?
宣伝広告もそんな風に書くべきだ!というのが、シュガーマンの主張だったんです。
つまり、第一文を読み始めたら続きが気になってしまい、ついつい最後まで読んでしまった!という状況を作らないといけないという事です。
いや~若い頃の私は衝撃を受けました。(まさにパラダイムシフト!)
そりゃそうですよね?
文章の中盤や終盤にすっごい魅力的な言葉が書いてあっても、まずは読み始めてもらわない事には意味が無いんですから!
で、1番上の少し大きな文章をヘッドラインとか、ヘッダーとかって言うんですけど、そのヘッダーの存在っていうのは次の文章を読んでもらう為だけにあるんです。
ではもう一度読んでみてください。
広告の見出し(1番上の目立つ文章)の役割は、2段落目の文章を読ませる事であり、2段落目の文章の役割は、3段落目の文章を読ませる事。
どうでしょう?
鋭いあなたはこれを読んで、ビビッと来たのではないでしょうか?
そうです。まさにストーリーもその様に書くべきなんですね。
人気作家じゃないなら、スタートに全てがかかっている!
面白いストーリーというのは、続きが読みたくなるストーリーです。
そして当然、自分が面白い!と思っているだけではダメで、読者さんに「面白い!続きが読みたい!」と感じてもらわないといけません。
人気作家の人気作品なら冒頭のシーンはどんなに平凡でもOKです。
なぜなら、いずれ面白くなるってみんな分かっているからです。
でも人気作家ではない私達は、プロローグの書き出しに全てがかかっていると言えます。
「ええっ!?主人公悲惨過ぎるだろ!?」
「なぜ、そうなったんだっ!?」
「うわっ、まさかの展開だよ!」
と読者さんに驚いてもらい、次に一体どうなるのか、気になって仕方がない状態にさせないといけません。
もっと言うなら、広告のヘッダーに当たるのは、ストーリーのタイトルなので、そこで読者さんの興味が引けないとすぐにスルーされて終わりです。
ストーリーの書き方は「次に引っ張る」ように書く!
それでは、広告業界の滑り台効果をストーリーの書き方に当てはめていきましょう。
では復習です。
あなたの作品のタイトルの役割とは?
広告の一番上の大きな見出しの役割は何だか覚えていますか?
そう、次の文章を読んでもらう事です。
では、あなたの作品の「タイトルの役割」は何だか分かりますか?
そうです。当然、次の文章、つまり「サブタイトル」を読んでもらう事です。
「え?何だこのタイトル?どういう事だ?なんか気になる!」
と読者さんに思ってもらい、続けてサブタイトルを読んでもらうようにする事です。
あなたの作品のサブタイトルの役割とは?
もう大体分かるかと思いますが、サブタイトルの役割は作品の要約やあらすじを読んでもらう事です。
よく思い出して欲しいんですが、あなたが本屋さんに行って何気なく気になった本を手に取ったとします。
その行動理由は、本のタイトルや写真や絵に惹かれたからだと思うんです。
自作小説などは基本的に表紙の絵が無いので、私達はここをタイトルやサブタイトルで勝負するわけですね。
あなたの作品の「要約」と「もくじ」の役割とは?
本屋さんで何気なく手に取った本をどうするかって言うと、次はその本をパラパラとめくると思います。
で、そのめくって見る箇所って、本の冒頭にある概要だったり目次だったりしませんか?
そうです! 私達は本の概要、要約、あらすじ、目次、などで購入するか、購入しないか決めるという事なんです。
なのであなたの作品でも、ストーリーの要約やあらすじって言うのは、それと同じでそこで読み始めるかやめておくか読者さんが決める箇所だと言う事です。
つまり、要約(あらすじ)の役割とは、もくじや第1話を読んでもらう事です。
あらすじって凄い重要なので、ここも絶対に気が抜けない箇所です。
さらに言うと、本屋さんではパラパラ飛ばし読みして、小さなタイトル(小見出し)に気になる言葉があったら、そこで飛ばし読みを止めてちょっと読んでみたりしますよね?
これは、格エピソードのタイトルに当たる所です。
第1話 旅立ち
第2話 師匠との出会い
第3話 突然、メガネ美女に誘惑された俺
第1話、第2話は平凡すぎるタイトルですが、第3話のタイトルは少し気になります(笑)。
こんな風に、読者さんの興味をくすぐる物があれば、第1話目を読んでもらえる可能性がより高くなります。
力のある作家さんは、タイトルやサブタイトルで十分読者さんを惹き付けているので、このエピソードのタイトルはそんなに力を入れていない人が多いです。
でも過去の私のように、まだ思うような結果が出ていない、誰からも読まれない、という状態であるならば、ここにも力を入れるべきなんですね。
あなたの作品の第1話の役割とは?
もう大分ご理解されているとは思いますが、第1話の役割について説明しますね。
当然、第1話の役割は第2話を読んでもらう事です。
しかし、確実に読者さんに読んでもらうには、それだけではダメなんですね。
私達の作品の周りには常にライバル作品があるので、読者さんはいつでも離脱する可能性が高いという事。
もう無数の自作小説や漫画などがネットには溢れています。
なので、ちょっとでも展開がつまらなかったら、読者さんは簡単に離脱して、違う作品の所に行ってしまうという事なんです。
あなたの作品第1話の第1文からが勝負
その為、私達が力を入れるべきなのは、第1話の序盤です。
どんなに第2話、第3話が面白くても、クライマックスが面白くても、第1話で離脱されたら意味がないという事ですね。
例えば「鬼滅の刃」では、ストーリーの序盤から事件が起きていて、妹を背負って吹雪の中を主人公がさまよっています。
(うろ覚えなので、間違ってたらすみません。)
これはストーリーを引っ張って、読者さんや視聴者さんに、
「この青年、どうしちゃったんだろ?」
「一体何があったの?」
と思わせて、次に引っ張っています。
私が自作小説の第1話を書く時は、「読者さんここら辺で離脱しないかな?」「次の文章が気になるように読んでくれているかな?」といつもドキドキしながら書いています。
なので、あってもなくてもいい文書なら削除してしまう事が多いですし、何回も書き直して第1話は仕上げています。(底辺作家の辛い所w)
続きが読みたくなるストーリーの書き方 まとめ
続きが読みたくなるストーリーは、序盤に大きな謎があったり、犯人が誰か分からなかったり、主人公が大ピンチだったり、そんな読者さんがモヤモヤした設定が多いです。
答えが知りたい、正体が知りたい、勝敗が知りたい、結果が知りたい、などの読者さんの好奇心を刺激する展開が必要です。
読者さんの興味を引っ張るという事ですね。
でも長々と説明させて頂いた通り、その前にやる事があります。
面白い展開やクライマックスがあったとしても、タイトルやサブタイトルが平凡だったり、あらすじが普通だったりすれば、第1話は読まれないという事です。
タイトル ⇒ サブタイトル ⇒ あらすじ ⇒ もくじ ⇒ 第1話の第1文
ここまでが勝負になってきます。
第1話~第3話くらいまで読んでもらえれば、それ以降はわりと読んでもらえるので、何度も言いますがスタートに力を出し切るつもりで書いてみてください。
そうすれば、私なんかより、すっと素晴らしい結果は必ず出せると思いますよ。